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  フェルナンデスFGZフレット交換

 

やっとで「喰いきり」の出番です。 加工したフレットの写真はこちら

一番端っこに食い込ませたら、後はキュッ キュッ キュッって感じでずらしながら食いきりを握って行くだけで簡単にフレットが外れてくれます。
瞬間でくっつけてあったフレットは、指板を道連れにしない様に、カッターで切れ目を入れてあります。

ただ指板が乾燥しすぎてパサパサしているせいか、フレットの足で割れてめくれてしまいました。とりあえずは、フレットで隠れるくらいの範囲なので気にせず逝きます。

抜くだけなら15分程度の作業ですね。思ったより簡単!

 

 

 


まだ仕上げ途中

ここでヤスリブロックを使って、240番のペーパーでめくれた指板をならします。これしないと、平面に調整する時に長尺スケールを当てれません。

ペーパーをかける時は、途中で引き返さないでネックエンド側からナット側に一気にかけます。とりあえず今はバリを取るだけです。

指板サイドにマスキングテープを貼って、瞬間接着剤でフレットのミゾを補修します。マスキングテープは瞬間接着剤が横に垂れない様にする為です。
これがなかなか難しくて、接着剤をきれいにミゾに流し込むのが大変というかはみ出しまくりです。爪楊枝をカッターで尖らせてミゾに押し込みました。

乾いたらもう一度ペーパーを軽くかけて、指板上で固まった接着剤を削ります。

ここでスケールを当ててネックを真っ直ぐに調整。このギターは、トラスロッドが効かなくなった所でぎりぎり真すぐでした。(これが普通?)

で、スケールを当ててみると、1・2フレットと12〜15フレット付近が沈んでます。Amの位置に指板のえぐれがあり、コードストロークの練習をだいぶやったんだと思います。フレットについた弦のミゾはこれが原因でしょう。
R付のサンディングブロックがあれば指板のうねりもきれいにならして修正できると思いますが、今は無いので平面のサンディングブロックで対処します。

指板のRを崩すとまずいので、今回はほどほどに削りました。それでも最初に比べればだいぶましですけど。残りはフレットの削りででごまかそうと思います。
海外のフレット交換動画を見ると、指板のうねりを取り除きRを完ぺきに出してからフレット打ちを行う為、フレットのすり合わせはほとんど行っていませんでした。もちろんその場合はフレットをプレス機械で打ち込んで(押し込んで)いたので、ハンマーでたたき入れた時の様にフレットが微妙に波打ちしません。。。

さて瞬間接着剤で補修したミゾをノコで切り直しです。
とは言ってもすでに一度切らさっているミゾなのでこれは問題無しです。使ったノコはどこのホームセンターでも売っている、Zソーの替え刃式ノコです。
切り幅は0.49mm。

たしかフレットの足の部分の厚みは、メーカーにもよりますがジャンボフレットで0.5〜0.6くらいなので丁度良さそうです。ミゾ切り用の治具は使わないで目視で切るので、ぶれも考えるともう一段切り幅の狭い物の方が良いかも。初めてのフレット打ちなんでここは勉強という事で。

てか、熱中しすぎて写真取ってなかった。。。

指板サイドとフレット端面はフレットレベラーで整えます。

最初スポンジブロックにペーパーを巻いて指板サイドの仕上げをしようとしましたが、柔らかいブロックで硬さの違う指板とフレットを同時に削ると、柔らかい指板の方が早く削れてしまい きれいな平面にならないというのに作業途中から気づいて、アルミパイプ上でペーパーがけしました。

次にやる時は木のブロックを用意したいところです。

さて、いよいよ次はレベラーでフレット面を揃えていこうと思います。

一応通販でフレットレベラーは購入してるんですけど長さが15cmと短い為、指板のうねりがある所に使っても(つか、ちゃんと取れ)、そのうねりに沿ってヤスリが移動してしまい平面が出ないんじゃないかと思って、今回は長めの約30cmのアルミ角パイプを用意しました。

使う耐水ペーパーは600番です。
どれだけ削れたか分かるように、マジックでフレット上面をなぞっておきます。

 

 

角パイプはフレットレベラーと違って持ちやすいし、力が入れやすいです。22フレット側からヘッド側に向かって一気にサッと動かします。間違っても途中で引き返すとその部分だけ余計に削れるので気をつけて。そして角パイプの中心を持って作業しないと、両端に均等に力が入らないのできっと失敗します。
途中何度もスケールを当てて、逆光で隙間を確認します。

一番低いと思われる1・2フレットの頭が削れる所まで作業しました。

思ったよりきれいに山は揃えれましたが、きれいにRになっているか心配です。 ちなみにギター分解時にR350のゲージを当ててみましたが、指板の方が若干アールがきついみたいです。300?250?

この時にフレット端面の面取りもしてしまいます。
このギターは1弦側が弦落ちしやすいので、あまり角度を付けないで削り、 ナットの溝切りは弦間を若干狭くしたいと思います。

下に敷くのはコロコロコミックはだめですね、ネックがたわみますよ。砂の入った枕が良いと思います。

赤マジック最高!どれだけ削れたか一目瞭然。

実は最初黒マジック使ったんですけど、蛍光灯の下では全然見えませんでした。。。

平になってしまったフレットの頂点をフレットファイルで整えます。切削面がR形状になっていて、レベラーで付いたカドをなめらかにしてくれます。
打ち込んだフレットはジャンボサイズなので、R3のフレットファイルを使っています。まーこれ1種類しか買えませんでしたけど。。。R2サイズもあります。

実はフレットファイル使う時も、もう一度フレットの上面をマジックでなぞった方がいいですね。せっかく揃えたフレット頂点を間違って削ってしまってはどうしようもないですからね。

さて、フレット端面もバリを取ります。

手が滑っても大丈夫なように、フレット上面にもマスキングテープを貼ります。

ミガキンガーZ登場。ひたすら磨きます。

 

よく見たら品名ミガキロンZでした。。。

この辺で許してください。

マスキングテープを剥いで、乾いた指板をしっとりさせます。
てもオレンジオイルなんて田舎じゃ売ってないんで、洗面所にあった椿油スプレーで我慢します。

潤うんだけどさらっとしてる。これいい感じです。

ちなみに左側はスプレーした方。右側は乾いてパサパサな状態です。

  工程が多すぎ。。。

  フレットを抜く
     ↓
  ぺーパーでバリ取り
     ↓
  瞬間接着剤で補修
  (サイドに垂れ防止のマスキング)
     ↓
  指板上の接着剤をペーパーで除去
     ↓
  トラスロッドを回しネックを真っ直ぐに
     ↓
  サンディングブロックを使い指板のうねりを直す
     ↓
  ミゾ切り
  (深さ2mm)
     ↓
  ミゾにタイトボンドを塗りフレット打ち込み
     ↓
  サイドの飛び出たフレットを切る
     ↓
  フレットレベラーでフレット端面を面取りする
     ↓
  指板にマスキングテープを貼りフレットレベラーでフレット頂点を揃える
     ↓
  フレットファイルで台形になった頂点をなめらかにする
     ↓
  フレット端面の成形
     ↓
  フレット磨き
     ↓
  指板清掃

 

 

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